O2アリーナ

イギリス ロンドン
Opened in 2007
Audiovisual Consultancy
ミレニアム・ドームはロンドンを代表する景色に加わりましたが、2000年12月31日に「ミレニアム・エクスペリエンス」展が終了すると、今後この施設をどう扱っていけばいいか、わからない状態になっていました。ここに、世界一のエンタテインメントの可能性を見出したのが、AEGでした。POPULOUSに協力を求めた彼らは、その目標を達成するはずです。

かつてミレニアム・ドームと呼ばれていたO2アリーナは、世界で最も個性的な現代建築の一つです。POPULOUSがクライアントのAEGから、この中に2万人収容のアリーナを建設するという難題を課せられたとき、想像を超える大きさの瓶の中で船を作るボトルシップが頭に浮かびました。さらに、スポンサーが求める一流アーティストを引き付けるためには、アリーナ内の音響を世界クラスのレベルにしなければなりませんでした。そして、おそらく最も困難だったのは、ドームに対する一般人の認識を変える必要があったことです。かつてロンドン最大の無用の長物と見られていたこの施設を、私たちのブランドアクティベーションチームは有用なものへ完全に生まれ変わらせなければなりませんでした。

論理的には、アリーナの屋根はドームのライナー生地の下にしっかりと設置する必要があり、空気と煙の貯槽のため、最低4m離す必要がありました。革新的な構造手法により、建物の支柱と屋根システムをタワークレーンなしで構築できることになりました。アリーナのデザインは、イベントスペースと座席の周囲を公共のコンコースが囲むという、その特殊な状況に対応しています。ドラマティックな照明が、公共スペースの規模とボリューム感を強調します。

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「O2アリーナは間違いなく世界最高の会場です」

Frank Warren

ボクシングプロモーター、クイーンズベリー・プロモーションのオーナー

O2とAEGが私たちのブランドアクティベーションチームに課した問題は、標準的な企業スポンサーシップからは考えられないようなブランド体験を生み出すことでした。O2は、自社のブランド価値を有機的に表現することを希望していました。

私たちは「DNAアプローチ」と呼ばれる手法を採用し、O2のアイデンティティが人体を流れる血液のように会場全体に行き渡るようにしました。サインは青く光り、イベント参加者に無意識のうちにスポンサーを思い出させます。使用される素材は、O2ブランドと一致させています。専用のO2ラウンジには、O2の広告で見られるのと同様、青い水槽があり、そこから気泡が上がっています。O2アリーナはブランドそのものを体現しています。

O2のブランドアクティベーションは、英国のあらゆる会場の中で最も成功した例として広く認められています。これにより、企業のスポンサーシップやブランディングのあり方に対する認識が一変しました。O2は今や世界的ブランドとなり、人々の潜在意識に深く刻み込まれています。

この会場では、ATPテニス決勝戦、アンソニー・ジョシュアの初の世界ヘビー級タイトル獲得、43秒で完売したモンティ・パイソンの再結成ショーなど、スポーツやエンタテインメントの最も重要なイベントの多くが開催されてきました。これに加え、O2は世界最大のチケット販売数を誇るアリーナであり、2位のライバルと比べてほぼ50%を上回る売り上げを誇っています。

さらに、ロンドン最大のエンタテインメントゾーンであるO2は、グリニッジ半島の再開発のきっかけとなり、新たなクルーズ・サービスなど、この地域のインフラを活性化し、付加価値をもたらしました。2016年、POPULOUSチームはアリーナを再訪し、コンコースのレベル1の案内標識を再開発しました。一方、POPULOUSのインテリアデザイン事務所ジャンプスタジオは、連結する一連のバーとオープンキッチンでコンコースを活気づけました。

O2における提供分野

  • 建築

    建築

    POPULOUSはこの象徴的なプロジェクトの建築家として、ロンドンを代表するドーム施設内に大規模な多目的アリーナを設計する任務を負いました。ドーム屋根の高さによって、従来の建設方法に制約が生じますが、私たちのチームは初期のコンセプトデザイン段階から完成までプロジェクトを導き、エンジニアたちと協力して、革新的な回避策を見つけました。

    2007年の開業以来、このアリーナはAC/DC、ビヨンセ、コールドプレイ、エルトン・ジョン、マドンナ、プリンス、シルク・ドゥ・ソレイユなどのコンサートやショーを開催するヨーロッパ最大かつ最も大胆な会場の一つとしての地位を確立しました。2017年現在、チケット販売数はニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンやマンチェスター・アリーナを上回り、世界で最も忙しい会場となっています。

  • ブランドアクティベーション

    ブランドアクティベーション

    長い間、ミレニアム・ドームはロンドン最大の無用の長物と揶揄されてきました。私たちのブランドアクティベーションチームの課題は、建物に対する一般の認識を変え、その空間を、すべての訪問者とファンが楽しく刺激的な体験ができる、さらには、ブランドを体験できる場所にすることでした。しかしO2とAEGは、これを標準的な企業スポンサーシップのようには感じさせたくないと考えていました。彼らは、ブランドの価値をより有機的な形で表現することを希望していました。

    この課題に対するPOPULOUSの解決策は、私たちが「DNAアプローチ」と呼んでいるものでした。私たちのチームは、O2のアイデンティティは人体の血液のように建物全体に流れるべきだという考えにいたりました。サインは青く光り、イベント参加者に無意識のうちにスポンサーを思い出させます。使用される素材は、O2ブランドと一致させています。専用のO2ラウンジには、O2の広告で見られるのと同様、青い水槽があり、そこから気泡が上がっています。O2アリーナはブランドそのものを体現しています。O2のブランドアクティベーションは、英国のあらゆる会場の中で最も成功した例として広く認められており、企業のスポンサーシップやブランディングのあり方に対する認識を一変させました。O2は今や世界的ブランドとなり、人々の潜在意識に深く刻み込まれています。

  • インテリアデザイン

    インテリアデザイン

    POPULOUSのインテリアデザインチームが、アリーナのVIP O2ラウンジの設計と施工を担当しました。ラウンジのコンセプトは、O2のブランドアイデンティティを表現する、連結しながらも親密さがある、一連のゾーンを作り出すことでした。収容人数200人のこの計画は、バーリソルなどの伸縮性のある生地を使用して「ぼやけたエッジ」のある空間を創出し、壁と天井が融合した独特の流れるような視覚体験を提供することで、従来のVIPラウンジの概念に挑戦しています。シェル状の外殻とトンネルが主な構成要素であり、大きく開いた中央のバーエリアとの鮮明な空間コントラストを生み出し、空間内を移動するユーザーが継続的変化を楽しめるような体験を提供しています。浮遊する発光体と照明がラウンジの雰囲気を作り出し、背景照明と半透明の外装に投影されるプロジェクションが、ドラマティックなアンビエントさを演出します。内部照明付きのバーやドリンク棚、輝くバンケットシートなどのデザインの細部が、空間の高級感と特別感を高めています。

  • 2011

    • 第21回ポールスター・コンサート・インダストリー賞 インターナショナル・アリーナ・オブ・ザ・イヤー
  • 2009

    • サインデザイン賞
  • 2008

    • ストラクチュラル賞 芸術・娯楽構造
    • ストラクチュラル鋼材デザイン賞 統合チーム作業による鉄骨工事
    • 全英ショップフィッター協会 VIPバー部門準優勝
    • RICS賞 再生部門
  • 2007

    • FXマガジン賞 テクノロジー統合イノベーション製品
    • リジェネレーション賞 年間最優秀商業主導プロジェクト
    • リジェネレーション賞 年間最優秀再生プロジェクト
    • ポールスター・コンサート・インダストリー賞 ベスト・ニュー・コンサート会場、ベスト・インターナショナル・アリーナ
3 items.
  • Nicholas Reynolds Senior Principal, Chief Global Strategy Officer London
  • Garry Reeves Senior Principal, Architect London
  • Simon Borg Principal London

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