啓徳体育園（カイタック・スポーツパーク）

香港九龍

Opened in 2025
Architecture, Brand Activation, Interior Design, Landscape Architecture, Wayfinding

香港にある28ヘクタールの旧啓徳空港跡地が大々的に再開発され、これまで十分に活用されていなかったエリアが、750万人の香港住民のための活気あふれるスポーツとコミュニティの中心地へと生まれ変わりました。

クライアント

Kai Tak Sports Park Limited
総容量

50,000 Main Stadium
学問分野
コレクション
- Rugby Stadiums
- Arenas

香港の象徴である獅子山が背後にある公園に囲まれた新しい啓徳体育園は、最先端のスポーツ会場が、小売店、健康・レクリエーションの空間、コミュニティスペースと共存する、28ヘクタールの都会のオアシスです。 POPULOUSがデザインしたマスタープランと建築により、この地区は、屋内外のスペースを貫く歩行者専用道路となる、大胆でめずらしい啓徳スポーツ通りを中心に展開します。車站広場から始まり、広大な敷地の端から端まで利用客を運び、主要施設から港に面した遊歩道、そして世界で最も有名な景色の一つであるビクトリア湾を見下ろすダイニングコーブまでを繋ぎます。

この革新的な開発は、香港を代表するスポーツ地区の重要な要素を結び付けると同時に、商業性とコミュニティが主導するさまざまな空間を通じて、収入機会をもたらします。 50,000席を有する最先端の啓徳スタジアム、啓徳アリーナ、啓徳ユース・スポーツ・グラウンドが地域に統合されることで、年間を通じてアクティビティを楽しめる他に例を見ない空間が生まれ、観光客や地元の人々を魅了します。都市計画と建築を専門とするPOPULOUSの知識を活かした設計になっており、施設を繋ぐシームレスな体験を生み出すことに重点を置いています。その中心となるのが、敷地全体に広がるダイナミックな歩行者専用道路、スポーツ・アベニューであり、車站広場などの主要エリアを、港に面した遊歩道やダイニングコーブと結びます。考え抜かれた都市設計により、訪問者は明確な道案内とブランド・アクティベーションを介して地区内に誘導され、アクセスの良さと思い出に残る体験を確実にします。

啓徳体育園の初期デザイン
啓徳体育園のデジタルイメージ
啓徳体育園を囲む都会的な景色

「東洋の真珠」のような目を引く外観を持つ5万人収容の啓徳スタジアムは、7人制ラグビーの大会やコールドプレイほか世界的アーティストの公演など注目のイベントを開催し、本プロジェクトの経済的推進力となります。このスタジアムには、革新的な音響密閉型の開閉式ルーフと、あらゆるスポーツやエンタテインメントだけでなく、さまざまな気象条件に対応できる適応性豊かなピッチが備わっています。屋根は世界最大級のスライド式ルーフパネルで構成されており、4,800トンを超えるスチール製の機構が静かに動作し、固定ロックと独立したトラックブレーキを備えた強健な安全システムを維持しながら、30分もたたずに会場を変貌させます。高度なBIMとパラメトリック技術に支えられた世界クラスのデザインにより、特殊コーティングが施された27,000枚を超えるセルフクリーニング・アルミパネル製の能率的かつコスト効率の高いファサードが実現し、見事なシマーリング効果を生み出しています。

啓徳スタジアムの象徴的なファサード
啓徳スタジアムの客席構造
啓徳スタジアムの閉じた屋根

隣接する啓徳アリーナと啓徳ユース・スポーツ・グラウンドは、プロ向けの競技会と日常のコミュニティ利用の両者に十分なスペースを提供します。本施設の柔軟な設計により、格納式の座席とカスタマイズ可能な構成配置が実現し、さまざまな規模のイベントに対応できます。また、公共のスポーツ・グラウンドは、ジョギングやフィットネスなどの活動に無料で利用できます。

この都市再開発プロジェクトは、単なるスポーツ複合施設以上の、活気に満ちた統合的コミュニティハブを作り出しています。この地区にはスポーツ会場に加え、ショップ、健康・ウェルネスセンター、屋外レクリエーション・エリア、飲食施設が備わっており、日常生活の中心地としての役割を果たします。啓徳体育園は、周辺地区や公共交通機関ともシームレスにつながっており、あらゆる人々に優れたアクセス環境を提供しています。啓徳体育園が、香港のスポーツ振興、地域コミュニティの促進、国際的イベントの中心地としての評価向上という香港が推し進める目標を支え、世界的に認知されるランドマークとなる日は、確実に近づいています。